物件情報
築年数 | 築18年 |
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建物のタイプ | 4LDKのマンション |
家族構成 | ご夫婦+お子様1人の3人家族、猫3匹 |
施工情報
施工費用 | 非公開 |
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施工期間 | トータルで約6カ月 |
施工場所 | 全面リフォーム |
施工会社 | 住友林業ホームテック株式会社 |
暮らしやすさとおしゃれさを追求したリフォーム実例
築18年の4LDKのマンションにお住まいの施主様。お子様の成長でライフステージが変わり、間取りや収納に不満が出てきたといいます。LDKは広さの割に収納が少ない点にもお悩みでした。
今回は、ライフステージに合わせた間取りと必要な場所に必要な収納を増やした事例を紹介します。施主様からの要望で、モダンな雰囲気に一新したインテリアにもご注目ください。
担当
リフォームエンジニア
外山さん
インタビュアー
・整理収納アドバイザー
・住宅収納スペシャリスト
・ルームスタイリストプロ
藤野さん
収納を増やす
※上記のスライダーを左右に動かすと
BEFOREとAFTERの間取りをご覧いただけます。
施主様は、お住まいのどんな点にお悩みでしたか?
今回の施主様は4LDKのマンションに家族3人と猫3匹でお住まいでした。
3人家族で4LDKですから、部屋が余っている状態。使っていない和室と洋室1つは、単なる物置スペースになっていました。
弊社に相談があったのは、お子様が高校生のときです。ライフステージもずいぶん変わり、リフォームのタイミングとしても「今」がちょうどいい。
まもなく受験を迎えるお子様のために、集中できる子ども部屋をつくってあげたいという想いもあったそうです。
また、全体的に床材や建具が古くなってきたのも気になっていると話しておられました。
LDKについては、十分な広さがあるにもかかわらず収納が少ないこと、間取り的に家具が置きにくく、全体的に雑多な印象になってしまう点にモヤッとしていたそうです。
たしかに3人家族で、部屋が4つは多いですね。どうしても余った部屋は納戸代わりになりがちです。
リフォーム前はどんなお部屋の使い方をされていたのでしょうか?
洋室①を夫婦の寝室、洋室③をお子様の部屋、和室と洋室②を納戸代わりに使っていました。
では、施主様からはどのようなリフォームの要望がありましたか?具体的に教えてください。
施主様からは、
- 間取りを変更して収納スペースを増やしたい
- 子ども部屋をつくりたい
- LDKを広く快適にしたい(キッチンはオープンに)
- 家具も含めてインテリアのトータルコーディネートをお願いしたい
などの要望がありました。
4LDKの間取りは、3LDKにリフォームしています。洋室①をシューズクローゼットとウォークインクローゼット(WIC)にして収納スペースを確保しました。
部屋数を減らして、収納を増やした形ですね。
そうですね。モノだけでなく、家具もたくさんありました。
ですが、今回のリフォームをきっかけに、部屋を圧迫していた家具は処分されたので、全体的にスッキリしたと思います。
LDKの一部に和室を設置
既存の和室は独立した寝室としてリフォーム
LDKとつながっていた既存の和室は寝室として独立したお部屋になっていますね。襖をなくして壁にしたのは、どういった経緯がありますか?
施主様が既存の和室とLDKはつながっていなくてもいいとおっしゃったからです。
以前は、和室を納戸のようにお使いでした。しかし、襖の前にテレビを設置していたため、和室への出入りがあると落ち着かない。来客時に和室を開けて中が見えてしまうのがとてもイヤだったと話していました。
家族でくつろぐスペースと分けたいという要望があり、既存の和室は独立した寝室にリフォームしています。
テレビ横から和室への出入りがなくなり、快適な空間に
テレビもリビングの壁に沿って置けるので、落ち着いた空間になりますね。
そうなんです。
部屋の役割をしっかりと分けられたので、施主様もとても快適だとおっしゃっています。
既存の和室は寝室にリフォームしましたが、LDKにつながる和室を新たにつくっていますね。最近、あえて和室をつくる家は少なくなっていますが、どういった理由から和室をつくったのでしょうか?
施主様から仏壇を置くスペースがほしいという要望があったからです。
どこかうまく活用できる場所はないかと相談いただき、それならばLDKの一部に和室をつくってみるのはどうかという話になりました。
LDKとつながる和室には間仕切りとなる格子を入れ、
オープンすぎない空間に
ただ、LDKから仏壇が丸見えになるのは気が進まないとおっしゃられたんです。
そこで、オープンすぎない間仕切りのある空間、かつLDKの一部でもある空間になるように中間あたりに和室をつくることを提案させていただきました。
和室は仏壇を置くことだけが目的ですか?
いえ、押入れ収納もありますし、家族が横になってくつろげる空間としてもお使いいただいています。
天井を下げたことで梁の問題を解決
天井の梁が突き出ているのが気になるLDK
和室からLDKの一部は天井が下がっています。そして天井に間接照明を入れていますね。一体感があって素敵な空間だなと思いました。このアイデアはどこから生まれたのでしょうか?
ビフォーのLDKは、梁が突き出ていて非常に目立ちますよね。施主様は、この梁がずっと気になっていたんだそうです。
梁の高さまで天井を下げ、和室との一体感を演出
そこで、和室の天井の高さと梁の高さを合わせることで、梁の出っ張りをなくしました。梁から和室にかけてのLDKの天井を下げ、和室との一体感を持たせています。
ホテルライクなLDKにしたいという施主様のご希望もあり、梁の部分を活かして間接照明を入れることを提案させていただきました。
施主様の理想のイメージをお聞きして、照明計画や家具のレイアウトなどトータルで考えています。
和モダンの格子もおしゃれですね。
格子を付けるかどうかは最後まで悩まれていました。ですが、飼っている3匹の猫が和室の畳や収納に傷をつけてしまうかもしれないとのことで、格子を取り付けることになりました。
格子の上部を開けているのは、LDKとの一体感を持たせるためだけでなく、空気を循環させるためでもあります。
LDKの扉の横には猫の通り穴がある
ちなみにテレビボードの横には猫ちゃんスペースがあり、収納棚には猫グッズが収納されています。猫ちゃんスペースには廊下への通り穴もつくりました。
このように、ペットとの暮らしも快適になるようにしています。
廊下側から見た猫の通り穴
開放的なキッチン
それではキッチンについてもお聞かせください。
ビフォーは、上部に吊り戸棚のある対面キッチンでした。吊り戸棚があると、収納力はアップしますがどうしても圧迫感が出てしまいます。
そうなんです。奥様もオープンキッチンにしたいと希望されたので、吊り戸棚はなくしています。
リビングダイニングやほかの部屋よりも先に、どんなキッチンにするかを決めていきました。いろいろ見た結果、奥様が選んだのがトーヨーキッチンです。それに合ったデザインを考えていく形をとりました。
コンロ横のタイルのデザインがとても素敵です。
コンロ横のタイルは奥様が気に入って選ばれたもの
このタイルは、奥様が一目惚れされたものです。どこかに使いたいとおっしゃったので、コンロ横に使ってはどうかと提案させていただきました。
そして、コンロ横には可動棚を設置しています。この可動棚に炊飯器やトースターなどのキッチン家電を収納できるので、とても便利だと喜ばれています。
キッチン家電を背面収納に置くと生活感が出てしまうので、コンロ横に可動棚を設置してリビングから「隠す収納」にできるのはいいですね。
寝室につながる広いウォークインクローゼット
玄関横の洋室①をWICとシューズクローゼットにしたことで、かなり収納力がアップしましたね。
はい。寝室に隣接する3.6帖のWICをつくったことで、奥様がたくさんお持ちだった洋服を1箇所に集約できました。寝室にはクローゼットも2つありますから、収納力は抜群です。
シューズクローゼットは3.8帖あります。
自転車も置ける大容量のシューズクローゼット
3.8帖のシューズクローゼット!かなり広いですね。
そうなんです。実は、ご主人様の趣味が自転車でして、壁にも自転車が掛けられるようにスペースを確保しました。
ほかにもゴミ箱を設置するスペースをつくり、まとめて出せるようになっています。
収納力だけでなく、機能性も重視した空間づくりをしているんですね。
ベッドと机の間に収納棚があり、
集中しやすい子ども部屋
お子様の部屋はベッドと机の間に収納棚があって、勉強するゾーンと寝るゾーンが仕切られていますね。勉強に集中しやすい気がします。
間取り的に縦長になってしまいましたが、ゾーン分けができたので、かえってよかったのではないかと思います。
以前は洋室②と③の前に廊下があり、洗面所や浴室にすぐ行ける動線でした。ですが、新しい間取りはキッチン横からしか入れません。
子ども部屋がトイレ以外の水回りから少し遠くなった点について何かおっしゃっていますか?
たしかに洗面所への動線はキッチン横のみになりました。ですが、施主様からは特に不便は感じないと聞いています。
扉だった場所を壁にしたことで
設置できたランドリー収納
むしろ壁がつくれたことで、洗面室自体が広くなり、洗面収納が増えたと喜んでいただいています。
そのとおりですね。扉が2つあったときは回遊動線という面では便利だったかもしれません。でも収納スペースは不十分でしたね。
物干し用のバーも設置されているので、洗濯動線が短くなって家事がしやすいと思います。
それでは最後に、ここを見てほしい!というポイントがあったら教えてください。
やはりLDKの雰囲気でしょうか。
施主様は仕事が忙しく、家ではゆっくりとくつろぎたいと感じておられました。そこで間接照明を取り入れたり、家具も海外製のラグジュアリーのあるものを選んだりしたことで、落ち着いた空間に仕上がったと思います。施主様にも、とても快適だと満足していただいています。
また、LDKの一部としてつくった和室もあまりない間取りだと思うので、そちらも見てほしいです。
(整理収納アドバイザー)
より一言
既存の間取りは、長い廊下とたくさんの扉があるため、無駄なスペースが多い割には壁が少ないと感じました。壁が少ないと家具が置きにくく、レイアウトに困ってしまいます。今回のリフォームは、無駄なスペースをなくし、生活空間を「くつろぐ」「寝る」「勉強する」といったようにしっかりとゾーン分けをした事例でした。
モノが多いご家庭だったようですが、家族に合った部屋数に減らし、収納スペースを増やしたことで必要な場所に必要なモノを収納できるようになりました。
インテリアもトータルコーディネートでモダンな雰囲気になり、施主様も快適に過ごされていることと思います。
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