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やっぱり、リフォームにはある程度お金が必要だよね
リフォームにかかるお金にお悩みなら、
ぴったりの補助金があるんだよ
そんな補助金があるんですか!
でも、手続きとか大変なんじゃ…
ぜんぜん大変じゃないよ!
今から紹介する『長期優良住宅リフォーム推進事業』は
とっても便利な補助金制度だから、一緒に見ていこう!
「おうちアプデ研究所 住まいのマネー部」の家のお金に詳しいマネー博士。「お得な家づくり」の実現に向けて研究に取り組んでいる。
購入した中古住宅のリフォームを検討している。住宅ローン控除や補助金などが存在することは知っているが詳しい内容がわからないため、いろいろと情報収集している。
私たちの家族を
モデルケースに
しています
補助金でリフォーム費用をおさえたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが、長期優良住宅化リフォーム推進事業です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用すれば、住宅性能をアップさせるリフォームができ、
快適で長持ちする住宅へと改修できます。
本記事では令和5年度の長期優良住宅化リフォーム推進事業の概要とメリット、
対象工事の要件、注意点、申請手続きの流れを解説します。
記事を読むことで制度の利用方法がわかり、お得にリフォームできるでしょう。
なお、令和5年度の長期優良住宅化リフォーム推進事業は、
住宅登録の受付期間が令和6年2月19日までとなっています。
令和5年8月に国土交通省が公表した令和6年度予算概算要求概要および税制改正要望事項には
長期優良住宅化リフォーム推進事業の継続要求が盛り込まれているため、2024年も事業は継続する見込みです。
令和6年度では補助額など要件が変わる可能性があります。
令和6年度の長期優良住宅化リフォーム推進事業を効果的に活用するために、
令和5年度の事業内容を把握しておくことは大切です。
長期優良住宅化リフォーム
推進事業とは?
長期優良住宅化リフォーム推進事業には、
子育て世帯向け改修に対する支援も含まれているんだ
うちには小さい子どもがいるから、ぴったりですね!
どんなリフォームにも支給されるわけじゃないから、
そこは注意が必要だよ!
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、省エネ化などの性能向上リフォームや
三世代同居対応改修、子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業です。
良質な住宅をストックすることや、子育てしやすい生活環境の整備を図ることを目的としており、
一定の性能基準を満たすリフォームに対して補助金が交付されます。
快適で長持ちする家にするには、ちゃんとリフォームするのが大切。長期優良住宅化リフォーム推進事業を活用すれば、そんなリフォームがお得にできちゃうんだよ。
長期優良住宅化リフォーム
推進事業のメリットは?
長期優良住宅化リフォーム推進事業には
どんなメリットがあるのか、やっぱり気になるよね
すごく気になりますね!
ただ単に補助金をもらえるだけじゃないんですか?
そうなんだ!長期優良住宅化リフォーム推進事業には、
補助金以外のメリットもたくさんあるんだよ!
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、補助金を受けられるほかに以下のようなメリットがあります。
お得にリフォームしながら、
さらにメリットを受け取りましょう。
受けられる
リフォーム前にインスペクション(建物状況調査)を行うことが必須条件のため、
雨漏りやシロアリなど住宅の劣化状況を専門家に診断してもらえるのがメリットです。
インスペクションで見つかった劣化箇所は、
補助対象のリフォームと同時に補修するため、住宅を長持ちさせられます。
インスペクションを受けることで、安心して生活できるね。インスペクションは資産価値の証明にもなるよ。
大きな地震がきても安心して住めるうえに、劣化対策にもなり住宅の寿命を延ばせるでしょう。
地震が多い日本で安心して生活するためにも耐震性をしっかりとチェックしてもらえるのはありがたいね!
快適に住める
快適に生活できます。機密性が高くなることによって光熱費をおさえられるため、
ランニングコストの削減にもつながります。
中古住宅は新築住宅に比べて断熱性能が劣る傾向にあるけど、適切なリフォームによって性能が向上するよ。室内の寒暖差が少なくなると、ヒートショックの予防効果も期待できるんだ。
増改築による長期優良住宅の認定を取得すると、改修後に居住を開始した年の所得税額が
一定額控除されます。また、工事が完了した年の翌年の固定資産税が減額されます。
税制の優遇措置を受けるには確定申告が必要だよ。確定申告を忘れると受けられなくなる可能性があるから注意しよう。
長期優良住宅化リフォーム
推進事業の補助金対象となる
工事の要件は?
たくさんメリットのある長期優良住宅化リフォーム推進事業だけど、
ちゃんと要件を満たさないと対象にならないからね
やっぱり、条件はけっこう厳しいんでしょうか?
そんなことはないよ!
どんなリフォームが対象になるのか、今から見ていこう!
長期優良住宅化リフォーム推進事業の
対象とならない工事があります。
本章では、対象となる工事の要件を詳しく解説します。
補助金を間違いなく受け取るために、必要な要件を把握しましょう。
マンションでもOK?
補助金の対象となる建物は既存の一戸建てや共同住宅です。
構造や築年数に制限はありませんが、マンションの場合は床面積が40㎡以上、
一戸建ての場合は55㎡以上のものが対象です。
一方、対象とならないのは、以下の建物です。
(店舗や事務所と併設の住宅)
長期優良住宅(増改築)認定を受けた建物
交付を
受けている建物
過去に長期優良住宅認定を受けた建物でも、工事内容によって補助対象となる場合があります。
リフォームを依頼する前に、補助の対象となるかを確認しましょう。
店舗や事務所が併設している住宅の場合、建物面積の割合に注意が必要だよ。買った時の資料などをもとに面積を確認しておこう。
リフォーム工事前にインスペクションを実施し、
維持保全計画とリフォーム履歴を作成すること
事業の対象となるリフォーム工事のうち
一つ以上を行うこと
リフォーム工事後に、
一定の性能基準を満たすこと
建物の耐震性能の確保と劣化対策が
されていること
インスペクションで指摘された劣化箇所をリフォーム工事と同時に改修していること
要件が満たされているかを施工業者に確認しましょう。
補助金はルールが複雑なケースが多いから、施工業者に確認するのがおすすめだよ。自分だけで判断するのは避けようね。
長期優良住宅化リフォーム
推進事業の対象となる
工事費用と補助金限度額
リフォームといっても、色々な工事があるよね。どんな工事でも
長期優良住宅化リフォーム推進事業の対象になるわけじゃないんだよ
そうなんですか!
条件を満たせばどんな工事でも対象になるわけじゃないんですね
お得にリフォームするためにも、
どの工事が対象になるのかしっかり把握しておくことが大切だよ
本章では、推進事業の対象となるリフォーム工事の費用と補助金限度額を解説します。
計画している工事内容が対象となるか確認することによって、受け取れる補助金額を把握でき、
無理のない資金計画を立てられます。
自然災害に
対応するための改修工事
三世代同居対応改修⼯事
(水まわりや玄関の増設工事)
子育てしやすい
環境整備のための工事
インスペクション
(住宅診断)費用
バリアフリー工事や
環境整備改修工事
劣化対策や省エネルギー
対策を行う性能向上工事
以下の工事は補助金の対象にならないため、注意が必要です。
ただし、内装工事と間取り変更工事は子育て世帯向け改修工事等として対象となる場合があります。
補助事業の対象にならない工事では補助金を受け取れないため、
リフォーム工事の内容を検討する際には補助対象であることを確認しましょう。
単にリフォームしようと思っただけなのに、実はその工事が補助の対象になっている可能性があるよ。リフォームを検討する際は、補助金の対象になっているかを確認しておこう。
以下に、補助率と補助金額の算出方法、補助金限度額を解説します。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助率は1/3です。
ただし、以下のとおり補助限度額が定められています。
リフォーム後の住宅性能
|
補助限度額
|
---|---|
①長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、 |
100万円/戸
(150万円/戸) |
②長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合 |
200万円/戸
(250万円/戸) |
③ ②のうち、更に省エネルギー性能を高めた場合 |
250万円/戸
(300万円/戸) |
補助限度額がある点には注意しよう。三世代同居対応改修工事の場合、通常よりも限度額が高く設定されているよ。
補助金額は以下2つの方式のうち、どちらかを選んで算出します。
単価
積上 方式 |
①対象工事の補助工事単価を積み上げた額 × 補助率 1/3 ②補助対象の工事を含む請負契約金額 × 0.8 × 補助率 1/3 ①と②のいずれか低いほうの金額 = 補助金額 |
相見積もり不要 |
---|---|---|
補助率
方式 |
補助対象となるリフォーム工事費 × 補助率 1/3 = 補助金額 |
3社以上の |
単価積上方式
|
---|
①対象工事の補助工事単価を ②補助対象の工事を含む請負契約金額 × 0.8 × 補助率 1/3 ①と②のいずれか低いほうの金額 = 補助金額 |
相見積もり不要 |
補助率方式
|
---|
補助対象となるリフォーム工事費 × 補助率 1/3 = 補助金額 |
3社以上の相見積もりが必要 |
補助工事単価とは、工事内容ごとにあらかじめ決められている単価のことです。
補助工事単価が設定されていないリフォーム工事は補助額に計上できません。
補助率方式を選ぶ場合は、3社以上の相見積もりが必要です。
具体的な計算方法については「支給額の具体例」を見てね。面倒くさがらずに、具体的にいくらぐらい補助金を貰えるのかきちんと把握しておこう。
事業タイプ
|
補助金限度額
|
---|---|
認定長期優良住宅型 |
1戸につき 200万円
(要件を満たした場合250万円) |
評価基準型 |
1戸につき 100万円
(要件を満たした場合150万円) |
また、以下の要件を満たした場合は、1戸につき50万円が加算されます。
三世代同居対応改修工事を
実施する場合
令和5年4月1日時点で
40歳未満の世帯が工事を実施する場合
自ら居住する既存住宅を購入し、
売買契約後1年以内に工事を実施する場合
一次エネルギー消費量を省エネ基準比
▲20%とする工事を実施する場合
令和5年4月1日時点で18歳未満の子を有する世帯、又は申請時点で18歳未満の子を有する
世帯が工事を実施する場合
Aさん一家の場合は
子どもが1人なので
補助金は50万円加算されます。
事業タイプは、工事後の住宅性能をどこまで上げるかによって決まります。
評価基準の性能項目において認定基準に適合する。認定基準には満たないが一定の性能を確保している。
評価基準と認定基準とは、以下の性能項目の基準です。
- 評価基準
- 劣化対策、耐震性、省エネルギー対策
- 認定基準
- 維持管理・更新の容易性、高齢者等対策(共同住宅のみ)、可変性(共同住宅のみ)
18歳未満の子どもがいる場合や、三世代同居対応工事をする場合は追加で補助を受けられるよ。工事後の性能をどこまで高めるかを踏まえて、補助額の合計を算出してみよう。
例えば、ユニットバスの交換や外壁・屋根の修繕、排水管更新などの工事で、
合計の工事金額が500万円かかったとします(契約金額)。 そのうち補助工事の対象になるのは300万円のみです。
また、各工事に定められている補助工事単価を合計すると210万円となる事例でシミュレーションします。
算出方式によって補助金額が異なるから、どの方法を選べばよいかをしっかりと判断することが重要だよ。
申請手続きの概要と
申請の流れ
補助金を受け取るのに重要なのは申請手続きだよ。
正しい手続きを踏まないと補助金を受け取ることはできないからね
そうですよね。
補助金の手続きって素人にもできるものなんでしょうか
実際に申請手続きをするのは業者さんだから、
そんなに心配する必要はないよ!でも、リフォームをお願いした人が
用意しなきゃいけない書類もあったりするから、
申請手続きについて知っておくことは大切なんだ
補助金の交付には所定の手続きが必要です。
手続きを間違えると、補助金を受け取れない場合があるため注意しましょう。
本章では、申請手続きの概要と申請の流れを解説します。
リフォーム工事を行う施工業者または買取再販業者が行います。
リフォーム工事を行う施工業者は事業者登録が必要であるため、
工事を依頼する前に事業者登録している施工業者かを確認しましょう。
事業者登録していない会社に依頼すると補助金が受けられないから注意しよう。契約する前にちゃんと事業者登録しているか確認するのを忘れずにね。
事業者登録
工事請負契約・
インスペクション
の実施
住宅登録
工事の着手
補助金
交付申請
補助金の
振り込み
補助金の額
の確定
完了実績
報告
工事完成・
引き渡し
補助金
交付決定
事前インスペクションの実施、維持保全計画の作成が可能です。
事業者登録の前に契約を締結すると、補助金対象外となるため注意しましょう。
手続きが複雑に見えるけど、事業者登録している会社に依頼すれば、その後はスムーズに進むよ。
補助金の
交付申請書
子育て世帯向け
改修の場合は、
住民票等の写し
改修工事の
工事内容
工事前の平面図、
立面図等、
全景写真
インスペクションと
維持保全計画書の写し、
補修内容がわかる図面
増改築認定基準への
適合性を確認した
書類の写し
リフォーム工事の
請負契約書等の写し
および内訳書
申請時に慌てないように、前もって準備しておきましょう。
住民票は役所がやっている平日に用意する必要があるよ。書類不足で手続きが遅れないように準備しよう。
長期優良住宅化リフォーム
推進事業の補助金を
利用する際の注意点
長期優良住宅化リフォーム推進事業は素晴らしい制度だけど、
使うときには注意しなきゃいけないこともあるんだよ
すみません。
メリットにばかり気をとられていました
大丈夫だよ!
どんなことに注意しなきゃいけないのか、今から見ていこう!
本章では、長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金を確実に受け取るための注意点を解説します。
補助金の申請で失敗しないために、以下の注意点を把握しておきましょう。
必要である
インスペクション(建物状況調査)を実施しなければなりません。
インスペクションとは、床や壁の傾き、雨漏り、シロアリなど、 日常生活上に支障があると考えられる
劣化がないかを調べる現況調査のことです。
インスペクションにて劣化部分が見つかった場合、補助金対象工事と同時に補修工事を行います。
できない場合は、維持保全計画に点検・補修等の方法と時期を明記しなければなりません。
インスペクションで劣化部分が見つかると補修工事でスケジュールがずれる可能性があるよ。万が一に備えてスケジュールは余裕を持って設定しよう。
併用できない
併用できない補助制度の主な例は以下の通りです。
安全ストック形成事業
(経産省、環境省)
(経産省)
支援事業(経産省)
リフォーム支援事業(環境省)
独自に実施する補助制度は併用できます。
他の補助金と併用できないから、どの補助金を使うのが一番お得かを考える必要があるね。業者さんに相談してみるのもおすすめだよ。
令和5年度補正予算案には、令和5年度「こどもエコすまい支援事業」「給湯省エネ事業」「先進的窓リノベ事業」の3事業の後継事業として、
「子育てエコホーム支援事業」「先進的窓リノベ2024事業」「給湯省エネ2024事業」が盛り込まれました。これら3事業は「住宅省エネ2024キャンペーン」として一体的に実施される予定です。補助金を検討する際は内容を確認しましょう。
交付される
補助金が交付されるのは、完了実績報告を行い、補助金の金額が確定した後です。
発注者は工事が完了した時点では補助金を受け取れません。
そのため、工事完了時にリフォーム代金を支払うには、別に資金を用意する必要があります。
リフォーム代金の支払いと補助金が交付されるタイミングを把握して、資金計画を立てることが大切だよ。
補助金を利用したリフォームで
住宅性能をアップさせよう
長期優良住宅化リフォーム推進事業について、
よく分かったかな?
はい!どんな補助金の制度なのか、しっかりと理解できました
子育て中の我が家にとって、ぴったりな補助金だと思います。
さっそく業者さんに問い合わせてみようかな
リフォームはお金が必要だから、補助金をもらえるのは
本当に助かるよね。長期優良住宅化リフォーム推進事業を活用して、
お得に住宅性能をアップさせちゃおう!
次
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