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インテリアの
色選びに
もう迷わない!
インテリアの印象を大きく左右するのが「色選び」
あなたも、部屋の模様替えや引っ越しなどで
インテリアの色選びに迷った経験はありませんか。
色は、好みで取り入れるという視点だけでなく、
「色の特性」や「色の心理効果」なども意識して選ぶとより居心地のいい空間がつくれます。
今回は、インテリアの色選びで知っておきたい
基礎知識
や、
【テイスト別】カラーコーディネートのポイントをご紹介します。
インテリアの色選びは
迷いやすい

近年、シンプルで洗練された印象を与える
白やアイボリー、グレーなど
「ニュートラルカラー」で構成された
インテリアが人気。
ですが、それだけでまとめてしまうと少し個性が足りなかったり、寂しく感じられたりすることも…。
そこで取り入れたいのが「色」です。

ニュートラルカラーをベースにしつつ、
アクセントカラーとして「色」を取り入れる
部屋は見違えるほど印象的に変わります。
それほどまでインテリアに影響を与える色選びは、
どのような色をどのくらい取り入れればよいのか、
改めて考えていくと
難しく感じられるかもしれません。

そんな時には、色の特性やイメージ、心理効果などにも着目してみてください。
色の個性を知ることで、ただ漠然と好みで取り入れるよりも理想の部屋に近づくはずです。
それでは、詳しくご紹介していきましょう。

インテリアの
配色バランスをおさらい
インテリアの色選びをスタートする前に、全体の色計画をしておくとスムーズです。白、アイボリー、ベージュなど部屋の70%程度を占める色を決め、ベースカラーになじむメインカラーを25%程度、全体のスパイス的な役割を持つアクセントカラーを5%程度取り入れればバランスよく配色できます。全体を3色程度に絞ってカラーコーディネートすれば、センスよく仕上がるはずです。
色の特性編
インテリアに関わる
色の特性とは?
体感温度を左右する
「暖色系」と「寒色系」
色で「温度」の
感じ方が変わる

色には、暖かさを感じさせる「暖色系」と冷たさを感じさせる「寒色系」があります。太陽や火をイメージさせる赤やオレンジ、黄色などが暖色系、水や氷などをイメージさせる青は寒色系の代表的な色です。

そのため、オレンジの壁で囲まれた部屋では暑く、青の壁に囲まれた部屋では寒々しく感じる…といったこともあるのだそう。実際の室温は変わらなくても、色によって体感が変わるというのはこのような色の特性があるからなのです。

色で「広さ」の
感じ方が変わる

色には、見え方の違いにより「進出色」と「後退色」があります。手前に出ているように感じられる進出色は一般的に暖色系だと言われており、目立たせたいモノに使うと印象的なインテリアをつくることができます。

反対に、奥に後退しているように見える「後退色」は一般的に寒色系だと言われており、部屋を広く見せたい場合は青などの寒色系が使われます。

見せ方で選びたい
「進出色」と「後退色」
暖色系でくつろぎ感を
寒色系で集中力を高める
色で「時間の感覚」が
変わる

とても不思議なことですが、色は「時間の感覚」にも影響を与えると言われています。暖色系の部屋にいると人は時間の流れをゆったりと感じ、寒色系の部屋にいると時間の流れが早く感じられます。

この色の特性をふまえると、集中力を高めたい部屋には寒色系を、くつろぎたい部屋には暖色系を取り入れるとより居心地のいい住まいになりそうですね。

色で「重さの感覚」が
変わる

部屋に置く家具や小物の色選びに迷ったら、「重さの感覚」を意識してみてはいかがでしょうか。たとえば、同じ「青系の色」と言っても淡い水色は軽やかに、ネイビーのような深みの色は重たく感じられます。

このように、白に近い明度が高い色は軽く、黒に近い明度の低い色は重たいという特性があります。大型家具の色選びや、カーテンなど大きな面積を占めるファブリックの色選びに活かしたいですね。

大きな家具の色選びには
明度を意識して
イメージ・心理効果編
色が持つインテリアの
イメージや心理効果
ワークスペースに
取り入れたい青
集中力を高める
「青」のインテリア

集中力や判断力を高め、気分を落ち着かせてくれる効果が期待できる「青」。青のインテリアには、このような心理効果があると言われています。

涼しさや
爽やかさを感じさせる
沈静作用が
期待できる
リラクゼーション
効果が期待できる
集中力が高まるため
勉強部屋や仕事部屋に向く
青を使い過ぎると
部屋が寒く感じられることも
癒しをもたらす
「緑」のインテリア

優しい雰囲気と安心感をもたらす「緑」。森や山を連想させ、心を落ち着けてくれる色です。緑のインテリアには、このような心理効果があると言われています。

自然や成長を
イメージさせる
健康的なイメージを
もたらす
癒しと大らかさを
もたらす
目の疲れを回復する
効果も期待できる
リラックスしたいリビング、
ダイニング、
寝室などに向く色
リラックスしたい部屋には
ヘルシーな緑を
黄色は会話を弾ませたい
リビングに最適
明るい気持ちにしてくれる
「黄」のインテリア

目にするとハッピーな気持ちになれるのが「黄」。太陽の色とも言われ、部屋の雰囲気をパッと明るくし、元気をくれる色です。黄のインテリアには、このような心理効果があると言われています。

太陽や光を
イメージさせる
気持ちを
高揚させる
楽しさや明るさを
もたらす
会話を弾ませたいリビングや
ダイニングに向く色
使い過ぎると
イライラしてしまうこともあるため
小さく取り入れるのが◎
穏やかな気持ちにしてくれる
「ピンク」のインテリア

穏やかで、優しい気持ちをもたらしてくれる「ピンク」。部屋を華やかな雰囲気にしてくれる色です。ピンクのインテリアには、このような心理効果があると言われています。

愛情を
イメージさせる
桜やバラなど
花をイメージさせる
淡い色合いは優しい雰囲気を
ビビッドな色合いは情熱を感じさせる
大きな面積で取り入れると
非日常的な部屋に
なってしまうため、ポイント使いを
優しさあふれる
ピンクの空間に
大人の落ち着いた
インテリアに使いたい茶
安心感を与えてくれる
「茶」のインテリア

木の幹や土など自然界にも多く存在し、安心感をもたらしてくれるのが「茶」。住宅にも多く取り入れられる色で、「落ち着き」「堅実」といったイメージがあります。茶のインテリアには、このような心理効果があると言われています。

ぬくもりを
感じさせる
リラックス感を
演出する
ダークブラウンは
モダンな印象を与える
大人の
インテリアに向く
樹木や大地などを
イメージさせ、安心感をもたらす
カラーコーディネート編
【テイスト別】
おすすめのカラーコーディネート術
ナチュラルな素材を
組み合わせて奥行きを
ナチュラル・韓国風
インテリアがお好みなら

ナチュラルインテリア、韓国風インテリアがお好みなら、白をベースにベージュを組み合わせる配色がおすすめです。白の分量が多いほど、より洗練されたインテリアに、白・ベージュ以外の色味をプラスしたい時には、トーンを揃えて淡く軽やかな色を選ぶとおしゃれに仕上がります。

淡色の単色で揃えるのではなく、濃淡をつけてグラデーションになるように取り入れると、似た色合いでもニュアンスのある空間に。また木、コットン、リネンなどナチュラルな素材をいくつか組み合わせることで、色のバリエーションがなくても奥行きのあるインテリアをつくれます。

シンプル・モダン
インテリアがお好みなら

シンプルインテリアやモダンインテリアがお好みなら、基本的には無彩色を取り入れるのがおすすめです。無彩色とは、白、グレー、黒など色味のない色のこと。このような白やグレーをベースに、小さくダークカラーを取り入れると引き締まった印象になります。

アクセントとして、ビビッドな色や柄物をインテリア小物でプラスすると個性的な部屋をつくれますよ。インテリアに取り入れるのに躊躇しがちな紫や鮮やかな赤も、クッションカバーなどの小物なら部屋のアイキャッチとして映えます。

無彩色をベースにしながら
鮮やかな小物で個性的に
北欧の森や湖を思わせる
落ち着いた優しい色味で
北欧風インテリアが
お好みなら

世代を問わず、幅広い世代に人気なのが北欧風インテリア。おしゃれなカフェやショップ、映画のなかでも北欧のライフスタイルを映したインテリアが取り入れられ、女性を中心に根強く注目を集めています。

北欧風にもいくつかのテイストがありますが、ナチュラルに仕上げるなら、白やライトグレーなどをベースカラーに、緑や青などをアクセントに取り入れるのがおすすめです。北欧の森や湖を思わせる落ち着いた優しい色味をイメージしながら、取り入れてみてください。

ポップなイメージの北欧風インテリアを楽しむなら、赤や青、緑などカラフルな色をアクセント使いするのも◎です。部屋のなかを明るく楽しい雰囲気にしてくれる北欧雑貨を取り入れれば、部屋のアイキャッチとしても活躍しますよ。

インダストリアル・ヴィンテージ風 インテリアがお好みなら
インダストリアル・
ヴィンテージ風
インテリアがお好みなら

メンズライクなインダストリアルインテリアやヴィンテージインテリアも、若い世代を中心に根強く人気のテイスト。ダークブラウン、ネイビー、グレーなどダークな色合いを多めに取り入れるのが特徴で、クールな雰囲気に仕上げます。

ただ、壁や天井など広い面積をダークカラーにしてしまうと重々しい印象になってしまうため、大型家具やファブリックで部分的に使うのがおすすめです。インダストリアル、ヴィンテージともに、色だけではなく素材感にもこだわると、より雰囲気のある素敵なインテリアに仕上がります。古木やスチール、レザーなど経年変化で色味や質感に深みが増す素材を多用すれば、育てる楽しさを感じながらインテリアを進化させることができます。

ダークな色合いに
時を重ねた深みある素材を
組み合わせて
好みの色を取り入れて
理想のインテリアをつくろう
色の特性や心理効果を知ったうえで
好みの色を取り入れれば、
部屋はもっと居心地がよくなります。
あなたもぜひ、理想のインテリアづくりの
参考にしてみてくださいね。
伊野 奈緒美
1980年生まれ。福岡を拠点とするフリーライター Naomi.Sping代表。「心地よい暮らし」をテーマに、インテリア・住宅関連・ライフスタイルジャンルで記事執筆多数。また、丁寧な取材をもとにした記事や、「想いを伝える」コピーライティングも手掛ける。
文部科学省後援 リビングスタイリスト1級
カラーコーディネーター2級
リフォームスタイリスト3級
https://naomi-spring.com